NEW HOLLAND 作業機連動システム
ISOBUS / TUVR

精密農業関連商品

トラクターと作業機の連動が最高のパフォーマンスを実現

作業機がトラクターに連動して動作

従来の作業機は、トラクターとは別個の回路を専用コントローラーで制御し、オペレーターはトラクターを操作しながら同時に作業機の制御をコントローラーでおこなう必要がありました。 作業機連動システムの登場によって、トラクターの位置や速度に連動して、作業機を自動的に制御する事が可能になりました。 これによって、圃場の外や作業済みのエリアでは作業機を停止し、圃場の中の未作業の部分だけ作業をおこなうセクションコントロールや、圃場内で施肥量を場所ごとに変化させるVRA(可変施肥)などの技術が利用可能になりました。 これらの機能はオペレーターの疲労低減はもちろんのこと、二度撒きや未散布を防止することによって、経験の浅いオペレーターでも一定の水準で作業をおこなえ、資材や薬剤の無駄をなくしてコストを削減します。 さらに、圃場内の生育のばらつきに応じて、場所ごとに散布量を変化させることができるため、収量の安定化と平均化をすることによってトータル収量を向上させます。


ISOBUS

ISOBUSとは農業分野で使われる通信規格で、主にトラクターと作業機の接続に使用されます。
従来の作業機は、各メーカーが独自にモニターやコントローラーを製造していたため、トラクターとの互換性がなく、衛星の位置情報を使用して正確な作業を行う高性能作業機は、作業機ごとに衛星の受信機やマップの読込み機能を持たせる必要があり、開発コスト、製造コストを押し上げる要因となっていました。
そこでニューホランドやKUHN、ジョンディアやクラースなどの7社2団体によって、2008年10月に業界団体が立ち上げられ、作業機を正確に動かし、その互換性を保証する国際標準規格「ISOBUS」を定め、現在は250以上のメーカーがISOBUS規格に参加しています。ISOBUSには複数の認証項目があり、その中の「UT(ユニバーサルターミナル)」が作業機のコントローラーの役目を果たし、ISOBUS規格に対応している作業機とモニターは、ブランドを問わず接続の互換性が保証されています。 ISOBUSは、ガイダンスモニター側で取得したトラクターの位置情報と作業機を連動して制御する事が可能であるため、セクションコントロール(TC-SC)や可変散布 VRA(TC-GEO)といった機能が利用可能となりました。


ISOBUS クラス3

ISOBUS規格は3つにクラス分けがされており、各クラスによって通信や制御の内容が異なります。クラス1では、作業機はトラクターのエンジンやPTOの回転数など、基本的な情報を取得する事が可能で、クラス2では油圧回路の流量や状態などの詳細情報を監視できます。しかしクラス1,2においては作業機側はトラクターの動作に関与することはできません。しかし、クラス3になると作業機側がトラクターの動作に関与が可能で、例えばリアリンケージの位置を上下させたり、走行中のトラクターを停止させる事が可能になります。これによって生まれたのがニューホランドベーラーの新機能「インテリベール」で、作業中にベールサイズが規定値になると、ベーラーはトラクターを停止させ、ネットをかけた後にゲートを上げてベールを排出、そしてゲートを閉めて発信可能な状態にするという一連の動作を、オペレーターの油圧回路の操作を一切なく自動でおこなう、作業機主体の動作が可能になりました。



セクションコントロール

セクションコントロールは、一度作業した場所、並びに圃場の境界線の外では作業をせずに、圃場内でなおかつ未作業のエリアのみ作業機を動作させるシステムです。トラクターの位置情報を元にして動作するため、トラクターにはGNSSレシーバーの搭載が必須となります。 ファテライザースプレッダーでセクションコントロールを使用した場合は、トラクターが圃場中の未作業エリアに進入すると、オペレーターは何もせずともシャッターが自動的に開き、散布を開始します。そしてトラクターが作業済みのエリアや、圃場の外に出ると、シャッターが自動的に閉じて散布を停止します。 又、対応する作業機の場合は、作業幅を自動的に可変させる事が可能で、作業済みのエリアや圃場の外に無駄な肥料や薬剤を散布しないように、自動的にシャッターやバルブが閉じて、散布幅を小さくする事が可能です。




可変散布 VRA(バリアブルレートコントロール)

可変散布 VRAは、あらかじめ圃場内で施肥レートの異なるエリアを作成して、エリアごとに施肥量を入力した「施肥マップ」を作成することにより、作業中のトラクターの位置に応じて設定した施肥レートに自動的に変化させるシステムです。オペレーターは通常通りにトラクターを走行させるだけで、システムが自動的にトラクターの位置に応じた施肥量に変化させます。
部分的に施肥量を可変させる事によって、生育の悪い場所の収量を増大させつつ、肥料コストの削減を目指すことが可能になります。




TUVR

ニューホランドで取り扱うガイダンスシステムの中には、ISOBUS以外にも作業機を連動制御できるシステムがあり、その接続にはTUVR(Trimble Universal Variable Rate control)の接続方法が取られます。TUVRは、対応している作業機のコントローラーとガイダンスシステムを接続しますので、セクションコントロールや可変施肥の機能はISOBUS接続と同様におこなうことが可能です。(TUVR機能をお使いいただくには、TUVR機能のアンロックが必要です)

<対応ガイダンスシステム>
XCN-2050 , XCN-1050 , XCN-750 , FM-750
<対応作業機コントローラー>
KUHN ファテライザースプレダー クワントロンAコントローラーモデル